お店でパソコンを購入するときお手軽なオフィス込み版を選ばれる方も多いかと思います。必要な機能が最初からセットアップされているので助かりますが、ライセンスの付与はどう処理されているのでしょうか。再セットアップの事も考えてあらかじめライセンス形態について知っておきましょう。
はじめに
買い切り版のOfficeには大きく分けてパッケージ版(単品売り)とバンドル版(セット売り)の2種類があります。単品売りのパッケージ版は価格がおよそ3万円で、2台のPCまで認証・利用できます。これに対してバンドル版のライセンス形態のメリットは何でしょうか?
お手軽でお得?オフィス入りパソコンのライセンスについて
結論から先に書きますと、バンドル版(セット売り)Officeは買い方としては損なことがほとんどです。価格は逆算するとおよそ3万円でパッケージ版と同じ、そして有効なライセンスは認証されたPC1台にのみ適用されます。あまりないですが、マザーボードの交換など構成に大きな変更が加わると固有IDの相違から別のPCと認識されてしまい利用権が失わることになります。

¥84,800(素体
¥115,800(オフィス入り
これに対しパッケージ版は購入した本人(アカウント)にライセンスが付与されますので現在のPCがお役御免となっても次のPCにライセンスを引き継いで利用することができます。つまりはライセンスを理解してきちんとアカウントを管理するのであればパッケージ版のほうがお得なのです。
余談、パッケージ版の変遷について
パッケージ版という書き方をしましたが、通常版?の売り方も時代を経て変遷してきました。パソコンがオフラインだったり、インターネット回線がまだ弱い頃はディスク版としてデータごと販売され、デジタル決済を避ける場合はカード版としてライセンスコードのみの販売、現在ではオンラインでコードが発行される完全デジタル版が最もスマートです。
ライセンスの範囲と管理
現在のOfficeライセンスは基本的にMicrosoftアカウントに紐づけることで担保されています。パッケージ版の場合はそのうえで、Microsoftアカウント内で任意のPCに関連付けられ、PC乗り換え時は関連付けを解いて新たなPCに関連付けを行います。
バンドル版のライセンスもMicrosoftアカウントに紐づけされますが、使用できるPCが限定されていますので他のPCにライセンスを移動することはできません。クリーンインストールなど再セットアップする場合はPCの固有IDが変わっていない場合に限り再度承認(引き続きライセンスが有効)となります。
紙ライセンス版(ライセンスコードを入力するタイプ)
こちらは旧来の方式でディスク版から連なるパッケージ版という理解でまとめられます。初回起動時に紙なりカードなりWEBで発行された、ライセンスコードを入力することによりその時利用しているMicrosoftアカウントに利用権が付与されます。Microsoftアカウントベースで管理されるため、インターネット接続が必要です。
デジタルライセンス版(デジタルアタッチ版・DA版)
ライセンスコードを入力する必要がなく、初回起動時にクリックだけで認証が完了します。(インターネット接続、およびMicrosoftアカウントが必要です。)
また、継続的にオンラインで確認が入るため完全オフラインで利用する場合はOffice LTSCなどDA版以外を検討する必要があります。
・ライセンスキーを入力する必要がなく、Officeを起動しクリックすることで認証が完了
https://jpn.nec.com/products/bizpc/info/news/office-da.html
(インターネット接続が必要。ライセンスキー入力は不要)
・定期的なオンライン認証が発生するため、インターネット接続が必要になります。
※
個人向けOfficeの場合はライセンス認証、Officeの再インストール時の両方でMicrosoftアカウントが必要です。
https://jpn.nec.com/products/bizpc/info/news/office-da.html
ライセンスが消える?
また、購入後は先ずMicrosoftアカウントにログインしてライセンス認証を行いましょう。認証していない状態でトラブルが発生してWindowsをリカバリしてしまうと利用権が消滅してしまいます。(工場出荷時の状態は厳密には2度と復元されません)
オンライン認証が完了していない状態で、リカバリを行った場合、Officeライセンスキーは恒久的に失われます
https://jp.ext.hp.com/v-ivr/common/os-howto/faq/42/
実際にリカバリして新しいアカウントでログインするとオフィスは未認証のままでキーが消失したような状態になりました。
まとめ
結局のところMicrosoftアカウントを用いてライセンスを管理するための手間なり知識は同じなので、PC間を渡り歩ける上に2ライセンスでデスクトップにノートにと存分に使える無期限のパッケージ版が購入するにはおすすめです。
また、あまり知られていませんがMicrosoftアカウントさえお持ちなら基本プレイ(使用)無料のオンライン版も用意されていますのでもしもの時、ちょっとした用途であれば十分に事足りるので覚えておくとお得かもしれませんね。
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